容器開発ストーリー

Vol 14. 納豆容器シリーズ

納豆容器の始まり

1957年に日本で初めてのプラスチック容器をたれびんとして開発して好評を得たのち、さらに付加価値の高い商品の開発を目指して市場へ発表されたものが刺身市場の拡大に一役買ったPSPトレーですが、その素材を用いて刺身容器や折箱などに続いて1960年代前半に他社に先駆けて開発されたのが納豆容器です。納豆の製法に変化があり、わらについている納豆菌を純粋培養して折箱でも製造できるようになったことも大きなきっかけで、納豆を容器内で発酵させてそのまま商品として出荷できるようになったことで大きな生産性の向上が計られるようになりました。そのタイミングでの衛生的なプラスチック製納豆容器の登場は、形状が不安定になりがちなそれまでの容器と違って、大量生産にも適しており、高度成長期下でのスーパーマーケットの全国展開に合わせるように納豆の全国普及への大きなサポートの役割を果たすことになりました。

一番シビアな容器

多くの食品容器は人の手で盛り付けられたり、整えられたりすることが多いのですが、納豆についてはほぼ完全に工場で生産されるため、その容器に求められる基準が厳しくなります。例えば、蓋と本体が一体型でありながら、開いた状態ではフラットな形状になっていないと工場のラインの中でエラーを起こしてしまうため、フラットな状態を保つように微妙な調整が必要になります。また、積み重ねた際の安定感も同じく製造過程で厳しくチェックされます。このようにシビアな品質を求められるレベルは多くの容器シリーズの中でもトップクラスの難易度ともいえます。

進化するアプローチ

納豆容器の多くはメーカー様との共同開発となっており、メーカー様ごとのこだわりの部分を表現するために、常に新しい技術革新を続けています。売場でも今のような販売になるまでは一家族分として200グラム売りをすることが多かった納豆ですが、現在では家族構成の変化から一人用の容器サイズが中心になっているのも変化の一つです。例えば蓋に開けられた発酵を促すための穴の数や位置、蓋を切り取れるような工夫、さらにはかき混ぜやすくするために、底の部分の形状を丸に近づける工夫など、続々と新技術が現場で生まれています。次の時代の納豆容器はどのようになっていくのか、ますます開発の技術力が求められています。

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